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建ぺい率?容積率? 家を建てる前に知っておきたい用語まとめ


「この土地、安くていいかも!」と思ったのに、あとで「建てられないって言われた…」なんてことになったら悲しいですよね。

家づくりを考えはじめたときに必ず出てくる、“土地と建築”にまつわる専門用語。

この記事では、初心者さんでもわかるように、「最低限おさえておきたい用語」をやさしく解説していきます。


もくじ

建ぺい率とは?|家が建てられる面積を決める大事なルール

敷地のうち、建物を建てられる面積の割合のこと。

たとえば建ぺい率60%なら、100㎡の土地に最大60㎡の建物の1階部分を建てられる、というイメージです。

火事の延焼を防いだり、風通しや日当たりを確保する目的があるため、敷地いっぱいに建てることはできません。


容積率とは?|延べ床面積の上限を決めるポイント

敷地に対して、建てられる延べ床面積の割合のこと。

たとえば容積率200%なら、100㎡の土地に延べ床200㎡まで建てられる=2階建てや3階建てのプランが可能になります。

建ぺい率とセットで、その土地にどんな建物が建てられるのかをイメージするための重要な指標です。


用途地域とは?|どんな建物が建てられるかが決まるしくみ

そのエリアで建てられる建物の種類や高さ・広さなどを決めるルール。

「住宅地」や「商業地」など13種類に分かれていて、建ぺい率・容積率もこの用途地域によって変わります。

静かな住環境を守るための制限がある一方で、エリアによっては店舗併用住宅なども可能になります。

引用:国土交通省 みんなで進めるまちづくりの話


接道義務とは?|建築できない土地を避けるために知っておくべき条件

建物を建てるには、幅4m以上の道路に2m以上接している必要があります。

これを満たしていない土地では、原則として建築はできません。

「安い土地だと思ったら建てられなかった!」という失敗例もあるので、要注意です。


みなし道路(42条2項道路)とは?|セットバックが必要な場合とは

幅員が4m未満でも、昔から使われていた道は「みなし道路」として認められることがあります。

ただし、建築時には道路の中心から2mを確保する必要があり、敷地の一部を「セットバック」して使えなくなります。


セットバックとは?|狭い道路に接する土地で注意すべきポイント

狭い道路に接する土地に家を建てるとき、その一部を道路として後退する必要があります。

つまり「この分は建物が建てられない」となり、実際に使える土地が減ってしまう点に注意しましょう。


建築条件付き土地とは?|自由設計との違いと注意点

「この土地を買うなら、この会社で建ててくださいね」という条件付きの土地。

間取りの自由度が制限されたり、建築スケジュールが決まっていたりするため、自由設計を希望している方は事前に内容を確認しましょう。


地目(ちもく)とは?|宅地じゃないと家は建てられない?

登記簿に記載されている土地の「用途」のこと。

「宅地」「畑」「田」「山林」などがあり、建物を建てるには基本的に「宅地」である必要があります。

農地や雑種地は「地目変更」の手続きや許可が必要になるケースも。


市街化調整区域とは?|原則建築不可エリアを見極めよう

その土地が、建築が認められている区域なのかどうかを示す区分。

「市街化調整区域」の土地は、原則として建物を建てられません(※特例を除く)。

この制限を知らずに購入すると、住宅建築ができないというトラブルも。


高さ制限とは?|住宅街でよくある建物の高さルール

住宅地には「建物はここまでの高さまでしか建てられませんよ」という決まりがあります。

たとえば、第一種低層住居専用地域では10mまたは12mの制限があることも。

周囲の日当たりや景観に配慮する目的で、地域によってルールが異なります。


地盤・地耐力とは?|見落としがちな建築前の確認ポイント

建物を支える地面の強さのこと。

地盤が弱いと「地盤改良工事」が必要になり、追加で数十万円〜かかることもあります。

契約前に地盤調査の有無や、周辺の地盤状況を確認しておくと安心です。


擁壁・高低差のある土地とは?|傾斜地購入前に確認したいこと

高低差のある土地では、傾斜を支えるための擁壁(コンクリートの壁)が設けられていることがあります。

古い擁壁や非合法な擁壁は、建て替え時に補強ややり直しが必要になる可能性も。

購入前に、安全性や工事費用の有無を確認しておきましょう。


上下水道・インフラ整備状況とは?|見えないコストに注意!

土地の前の道路に上下水道・ガスが通っていない場合、自分で引き込み工事をしなければなりません。

100万円以上の費用がかかるケースもあるため、「土地代が安い」だけで決めず、インフラの状況も要チェックです。


理想の家を建てるために、土地選びの段階でチェックしたいこと

「この土地、良さそう!」と思っても、建てたい家が建てられなければ意味がありませんよね。

理想の家づくりを実現するためには、土地探しの前後で確認しておきたいポイントがあります。

土地探しの前に整理しておきたい3つのこと

  • 希望する延べ床面積(どれくらいの広さの家が欲しいか)
  • 建てたい階数(平屋?2階建て?それとも3階建て?)
  • 必要な駐車スペースの数(1台分?2台分?…実はこれ、建ぺい率にも関係します)

この3つをあらかじめ考えておくと、土地の図面を見たとき「この土地に建てられるかどうか」の判断がしやすくなります。

土地情報を見るときにチェックしたいポイント

【必ず確認したい】

  • 用途地域(その場所で建てられる建物の種類や制限)
  • 建ぺい率・容積率(その土地に建てられる家の広さや階数の目安)
  • 前面道路の幅員(接道義務や容積率の制限に関わります)
  • 角地かどうか(条件によって緩和がある場合も)

【あわせてチェックしたい】

  • 高さ制限(地域によって「〇mまで」と制限があることも)
  • セットバックの有無(道路幅が4m未満の場合、敷地が狭くなる可能性あり)

建築会社に相談しておくと安心なポイント

気になる土地を見つけたら、購入前に建築会社や設計士に一度相談してみましょう。

  • 希望する間取りや広さが、その土地に収まるかどうか
  • 法規制をふまえた家づくりにかかる概算の建築費用
  • 緩和措置などを活用して、理想のプランが実現できるかどうか

少しでも不安があるなら、プロの目でアドバイスをもらうのが一番です。

◎ まとめ:知ってるだけで後悔が防げる!

土地選びってワクワクしますが、実は“知らないと建てられない”落とし穴がたくさんあります。

だからこそ、こうした基本用語を事前に知っておくことが大切です。

気になる土地があれば、この記事を思い出して、チェックポイントとして活用してくださいね。

(※記事には広告が含まれます/制度や条件は変更される可能性がありますので、最新情報は自治体や公式HPをご確認ください)

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この記事を書いた人

Kamikiと申します。
普段は建築会社で働きながら、宅地建物取引士として不動産にも関わっています。
このブログでは、「これから家を建てたい」と考えている方に向けて、
土地探しや住宅制度のことなど、ちょっと難しそうな話もわかりやすくまとめています。
初めての家づくりが少しでも安心できるよう、お役に立てたらうれしいです。

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